老健 効率的なリハビリ職員数とは

 
老健の類型に問わず、リハビリ職員数について検討しました。

ものすごい分かりにくくなってしまったので 結果 まで飛ばして頂いて結構です(笑)

 

 

 基本設定は以下の3つとします。

  ・入所100床。稼働率は95%。

  ・リハビリ職員は1名あたり1日18単位=週90単位を上限で行うこととする。

  ・ひと月の新規入所は5名とする。

 

 

 

その他型・基本型・加算型の場合

 

 この3つの類型では2回のリハビリ回数を行わなければなりません。

 

 しかし、1回は個別リハ、もう1回は集団リハでも可。

 集団は基本利用者様10名以下のところが多いので集団は9.5名とします。

 

  もしリハビリ職員1名で週2回のリハビリ回数を行うとしたら、週の最低必要リハビリ単位数は104.5単位必要となります。

 月で換算すると418単位となります。

 青字で記載した1名で行える週90単位に比べ、104.5単位との差は14.5単位

 つまり1名ではリハビリを全利用者様に行うことすらできません。

 

 とてもショートステイの個別リハや短期集中・認知症短期集中に取り組めません。

 

 

  ですが、リハビリ職員が3名になると、週2回のリハビリを行っても週165.5単位残ります。

 165単位残れば、新規入所者に対し短期集中リハ認知症短期集中リハが取れます。

 

 短期集中リハを週5日算定するとして、

 1ヵ月目に5名×5日=25単位。2ヶ月目にさらに5名追加で50単位、3ヶ月目にも5名追加で75単位。これが上限

 まだ90単位残っています。

 

 認知症短期集中リハを週3回行ったとします。

 1ヵ月目に5名×3日=15単位。2ヶ月目にさらに5名追加で30単位、3ヶ月目にも5名追加で45単位。これが上限

 90単位−45単位で、まだ45.5単位残ります。

 

 この単位をショート個別リハやリハビリ計画書、リハマネ情報提供加算などの作成に当てます。

 

 

在宅強化型・超強化型の場合

 

 ①と違い、集団リハは認められず、週3回以上の個別リハビリを行うことになります。

 

 週の必要単位数は285単位。

 

  リハ1名が週90単位だったので、リハビリ職員が3.2名以上なら回すことはできます。

 ただし、最低週3回の個別リハしかできず、短期集中や認短などは単位が足りません。

 また5名以下ではPT・OT・STが揃っていたとしても、老健の指標の点数は5点ではなく3点になるので注意。

 

 リハビリ職員を5名まで増やすと週450単位まで行えますが、個別リハ285単位と

 ①に記載した短期集中・認短の合計単位数を差し引くと45単位残ります。

 ①と同じように書類作成に当てられますね!

 

  しかしリハビリ職員の給与費(法定福利費・賞与別)を30万とすると、3.2名では95万。5名では150万ですよね。

 先程の短期集中リハ・認知症短期集中リハの回数を金額にすると115万程度。

 老健の指標の点数はクリアするものの、実はマイナスになってしまいました。

 

 

 

 

結果

 これらの加算の報酬と人件費を比較すると、

 実はリハビリ職員が5名よりも3.2名の方が老健指標の点数を2点落とすものの、

 収益性は良い結果となってしまいます。

 

 つまり・・・

  その他型、基本型、加算型の場合では

  2~4.5名でが黒字範囲内。3名が最も収益性の高い人数

 

  在宅強化型、超強化型の場合は

  どの人数でも赤字でした。5名最も収益性の高い人数

 

  まさに指標のリハビリ人数の項目の通りでした!

 

 

※ 

内容については、単純計算のため誤差があるかと思いますのでご了承くださいね。

入所者が5名と設定したうえでの計算なので、入所者が多ければもう少しリハ職員数の余裕はできますが、思っていたよりリハ職員数はシビアです。

デイケアや訪問リハと兼務されていないなら多過ぎるのも注意です。