老健 ベッドコントロール

今日はベッドコントロールについてお話します。

 

あらゆる施設の相談員がいる中で、老健の相談員は大変だと思います。

その相談員が最も気を付けていることはベッドコントロール。

 

以前、相談員主任として所属していた老健では、毎月20名ほどが入所し20名ほどが退所していました。

回転率20%という異常な状態でした(笑)

それでもなお、稼働率は93~98%で維持。それができたのは高回転でも行えるベッドコントロール管理でした。

コロナ禍でさえ88%程度で抑えられました。

そのため、老健の指標は83~90点を常にキープ出来ていました。

そして在宅復帰を行うのでデイケアの稼働率も維持できる方法を取っていました。

 

超強化型老健の悩みに稼働率の低下がありますが、それを防げる方法はいくつかあります。

 

確かな予定管理

緊急用のベッドは常に1床。依頼があれば2日で受け入れ

できるだけ搬送を防ぐ(急な退所を防ぐ)

ショートステイの予定は3ヶ月前から

です。

 

ひとつずつ見てみましょう。

 

確かな予定管理

これは利用者がいつ退所するのか、いつ入所するのかを確定して管理する事です。

実は入所日に退所日を決めているのです。

それは初回面談時に数ヶ月後までのスケジュールをすべてお話しして

入所申し込みをしていただいているので、ご本人もご家族も承知の上でこそできるものです。

そんなこと伝えたら誰も入所しないよ!と思ったら、大間違い。

逆に、入所したい!と思ってもらえる説明はあります。

これができれば退所日が数か月前からわかっているのでその日に新規利用者さんの受け入れをする。

これを不確定要素を省き、いかに確実に行うか。が重要です。

 

緊急用のベッドは常に1床。依頼があれば当日で受け入れ

とはいえ、の予定だけでは、緊急の依頼を受けることはできません。

老健の役割として、地域のレスパイト機能も必要だと思っています。

そのため、地域のケアマネさんに何かあったら相談できる老健でなければなりません。

緊急の依頼があれば数時間~1日程度で受け入れる体制を作ります。

これができれば地域のケアマネさんからの評判も上がります。

 

できるだけ搬送を防ぐ(急な退所を防ぐ)

これについては病棟の協力は不可欠。

なによりも医師と看護師が協力的でないと行えません。

転倒や感染、誤嚥など防げるものは多くあります。

状態悪化した利用者様がいた場合、軽度であれば検査し、原因を突き止め、ムンテラした上で

治療を開始します。3日で改善ができなければ搬送することも検討。

絶対に搬送させないのではなく、少しだけでも防ぐ、です。

 

ショートステイの予定は3ヶ月前から

ショートの予定は早めに予定することで、空いた隙間に別の方へ営業できます。

ショートが5床以上ある場合は、非常に有効です。

これをやらなければまず95%以上は難しいでしょう。

緊急の際もこのベッドで受け入れられます。

 

 

と4つの内容を書きましたが、これらをやってベッドコントロールのスタートラインです。

地域性で稼働率が上がらない。というのはほぼ言い訳でしかなく、その地域性にあったベッドコントロールは

確実にあります。

細かなところで言えばもっとありますのでまた別の機会に。